拙著の在り方??
初版ではアマゾンのレビューで「ネット上の情報を書面化にしたにすぎなく価格が高すぎる」というようなことを書かれてしまいました。
現社会ではほとんどの情報はネット上に氾濫しています。よって、或る意味で、全ての書物の内容はネット上の情報ばかりとも言えてしまうのかもしれませんね。
拙著で引用しているデータにしても、その多くはネットで入手しているわけですから。しかし、そのような情報を筋道立てて書面に落とし、
即座に閲覧したり読み込めるようにしたところに「書物」の本当の価値があると思うのです。
アマゾンに出品する際は半額近いマージンを取られます。よって、実際のところアマゾンでの販売は原価割れなのです。売れれば売れるほど赤字というのが現状なのですが、
できる限り私の考え(論評)を皆さまに発信したいという思いがあり、アマゾンにも出品させて頂いています。
ちなみに、拙著の論評に引用している海外の学術論文1つをダウンロードするには4000円ぐらいかかります。各学会もいい商売をしてるな……などと思いながら、
拙著に対する私の投資額はいくらになるのかな? などと思うこともありますが、自分なりに満足のいく内容の書物を作り上げるためにはそんな額はどうでもいいのです。
拙著には2000頭近い馬のインブリードの統計解析結果も掲載しておりますが、データは膨大で、あれは大変な作業でした。しかし、このような科学的解析に興味がない方々には、
無用の記述であることは確かではあります。そういう意味で拙著は、「サラブレッドの血統」について言及してはいるものの、科学的な追及がメインなのか、
樹形図の掲載がメインなのか、過去の血統記録の誤り等を考察する血統考古学がメインなのか、ポリシーが定まっていないのも確かです。
しかし、そんな「ちゃんぽん」な構成だからこそ、普段あまり「遺伝学」のような生物学に接点のなかった方々にも少しは遺伝の面白さを理解してもらえるのかもしれず、
拙著はこのような構成でもまあいいかと自問自答しております。いずれにしても、色々なご意見をお待ち申し上げます。
(2017年9月30日記)
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