蔓延する誤解(その2)

4日前、(その1) の下段に、 ネットケイバのサイトに「超近親配合を持つ競走馬・種牡馬・繁殖牝馬まとめ 「1×1」のインブリードを持つ繁殖牝馬など最新情報【危険な配合】」 と題されたページを見つけて、驚いたと同時に唖然とした旨を追記しました。 今回は、本件に関してあらためて詳述しようかと思ったのですが、しかし同様の話をいままで繰り返し書いてきたので、最低限のことだけ以下に書き留めます。

インブリーディング(インクロス)の表記における「〇×〇」の〇に入るべき数字は、その馬の血統表上で「同じ名前」が、 「片方の親側の〇代前」および「もう片方の親側の〇代前」に登場する旨を示す数字です。 よって、「ブラックタイド、ディープインパクト 2×3(または3×2)」のような考えは論外です。

上記ページにあるような解釈の流布は、(その1) にも書いたように、競馬を生活の糧としている、特に真摯に配合を検討している生産者に対して迷惑がかかります。 また、動物の「遺伝」に興味を持ち始めた小中学生を含めた、生物学を真面目に勉強しようとしている学生に対しても同様です。

「国内最大級の競馬情報サイト」には、一定の矜持(プライド)を持っていただきたいと思いました。

(2025年5月22日記)

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